空に浮かぶ月を見ていて

ふと……思った


いつからあいつは
俺を見つめていたのだろう


いつからあいつは
俺に微笑みかけていたのだろう


いつからあいつは
俺のそばにいたのだろう



それは……
つらいことではなかったのだろうか


それは……
無益なことではなかったのだろうか



あいつはいつまで
俺のそばにいてくれるのだろう


あいつはいつまで
俺に微笑みかけてくれるのだろう


あいつはいつまで

俺を見つめていてくれるのだろう



この黒く塗りつぶされた空の下で


月はまだ

俺を照らしつづけてくれている